• はじめてのご受診の方へ お二人に合った治療法を見つけ出し、私達と一緒に歩んでいきましょう。
  • 治療成績 当院の治療成績をご説明いたします。グラフを見てご納得の上で私達と一緒に歩んでいきましょう。
  • セミナーのご案内 一般の方々に、 不妊症についての知識を広く学んで頂けるよう、 定期セミナーを開催しています。
  • 不妊治療保険適用の概要と当院での診療の流れについてご紹介いたします。
  • 不妊・栄養についてカウンセリングを行っています。
  • 凍結保存胚・精子の更新手続き 当院では胚・精子の凍結保存を行っております。
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  • カウンセリング わからないことやアドバイスが欲しいことが出てきたら、ご相談ください。
  • 当医院では、スタッフを募集しております。ご不明な点はお問い合わせください。

診察受付時間

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アクセス・お問合わせ

〒802-0002
北九州市小倉北区京町3丁目1番1号
地下1階

  • JR小倉駅から徒歩3分。
  • セントシティ内地下有料駐車場有り
    ご利用時間/9:00 ~ 22:30(入庫)
    ※出庫は23:30までとなります。

婦人科疾患について

当クリニックで主に行っている婦人科の診療内容について説明させていただきます。

① おりものの異常

婦人科外来で最も訴えが多い症状の一つが、おりものの異常です。おりものには生理的なものと病的なものがあります。成因としては菌による感染や、女性ホルモンの失調が考えられますが、このうち菌の感染によるものは治療が必要です。いつもよりも量が増えた、悪臭がある、色が黄色いなど気になる症状がある時は婦人科外来を受診されて下さい。おりものの性状の観察や、培養検査、顕微鏡検査などを行って診断をし、適切な治療薬(膣剤、内服剤)を使用して治療していきます。外来で多くみられる4つの膣炎の特徴は以下のとおりです。

膣トリコモナス症 帯下感が強く、顕微鏡検査で確定診断されます。
性行為感染症なのでセックスパートナーの治療も必要です。
膣カンジダ症 陰部のかゆみが強く、ヨーグルト状のおりものが特徴的です。体調の悪い時や抗生剤を長期使用した時などに発症しやすくなります。
細菌性膣症 帯下の軽度の増量、悪臭などがあります。
委縮性(老人性)膣炎 閉経後の女性にみられる黄色いおりものの増加、膣の壁からの出血などが特徴的です。閉経後の女性ホルモンの欠乏により膣壁が萎縮し、膣壁の感染に対する抵抗力が弱まるために細菌感染が起こりやすくなる事が原因です。


矢印で示すのがトリコモナスです。


カンジダの菌糸です。

② 不正性器出血

通常の月経以外の時期に起こる性器出血を不正性器出血といいます。不正性器出血の原因には、ホル モンバランスの異常、膣の炎症、子宮膣部のびらんからの出血、ポリープなど様々ですが、中には重大な病気(子宮頚がん、子宮体がん、卵巣がんなど)が隠れていることもあります。また閉経後の方で不正性器出血がある場合は、ほとんどが委縮性膣炎などの膣の炎症ですが、中には子宮体がんなどの病気がある可能性もあります。いつもとは違う月経以外の出血が続く場合は婦人科を受診して適切な検査を受けるようにしましょう。

③ 生理痛、生理の量が多い

生理痛が非常に強い方、あるいは生理の量が多くて貧血を繰り返しているような方、これらの症状が 続けば日常生活に多大な影響を及ぼします。また子宮筋腫や子宮内膜症などの病気があるかもしれません。我慢をせずに当クリニックを受診して、悩みを打ち明けていただけたらと思います。話を聞かせていただき、必要な検査も行い、その方にもっとも適した対処法、治療法を提案させていただきたいと思います。

④ 子宮頸がん検診

子宮(膣部)頸部を専用の検査器具で擦過して細胞を取り、顕微鏡にて細胞の形態を観察します(細胞診)。この検査で正常以外の細胞(異型細胞など)を認めた場合は、確定診断のために精密検査が必要になります。細胞診はあくまでも細胞の形態の正常・異常を見るための検査であり確定診断は出来ません。精密検査は膣拡大鏡(コルポスコピー)で子宮膣部(頸部)を観察し、病変のありそうな部位の組織を2~3か所切除し、顕微鏡にて観察します(組織診)。この検査により確定診断をつける事が出来ます。

子宮頸部の病変は正常の組織がいきなり癌になる事はありません。殆どがHPV(ヒトパピローマウイルス)の慢性感染を機に、必ず下記の経過を経て病変が進行していきます。1~2年毎に癌検診を受けていれば、癌になる前の異形成などの病変で早期発見をする事が可能です。是非、定期的な癌検診を受けるようにしましょう。

(子宮頸部病変の進行)

正常

異形成(軽度 → 中等度 → 高度)

上皮内癌(一番初期の癌で100%完治可能)

浸潤癌(癌としての治療が必要)

細胞診で異常があった場合コルポスコピー下の生検(組織診)で上記診断を行います。

※当クリニックでは細胞診およびコルポスコピー下の組織診まで行うことができます。組織診の結果、高度異形成以上の病変が疑われる場合は、円錐切除術などの数日の入院が必要な精密検査が必要になりますので、その際には入院施設のある病院へ紹介させていただきます。

<子宮頸がん予防ワクチン>

現在北九州市では、住民票が北九州市の小学6年生から高校1年生を対象に公費負担となり全額無料でワクチン接種が受けられます。この年齢以外の方も、(45歳くらいまで)有料でワクチン接種は可能です。将来の子宮頸がん予防のためにも是非接種される事をお勧めします。

接種の際の注意事項は下記の通りです。

  • 保険証、母子手帳(公費負担の方のみ)をご持参されてください。
  • 妊娠中の方、体調の悪い方、発熱している方など、医師がワクチン接種を見合わせた方がいいと判断した場合は、その日の接種をご遠慮していただく場合があります。
  • アレルギー反応の監視のために接種後は30分ほど安静にしていただき、問題ないのを確認してから帰宅していただく事になります。
  • 接種後気分が悪くなった方は速やかにクリニックまでご連絡ください。

⑤ 更年期障害

日本人の平均の閉経年齢は50〜51歳といわれています。更年期とは閉経年齢を中心に前後5年ずつの約10年間をいいます。この時期は、それまで順調に卵巣から産生されていた女性ホルモン(エストロゲン)が減少し始める時期にあたります。この女性ホルモンの産生量の変化により、様々な症状(ほてりや発汗、手足の冷え、不眠、イライラ、頭痛、めまい肩こり、動悸など)が出現するようになります。女性は必ず更年期の時期を経験する訳ですから、程度の差はあれ、これら症状を経験する事になります。(中には全く症状を自覚されない方もおられますが)これら症状が強く、日常生活に支障をきたす場合を更年期障害と呼び治療が必要となるわけです。通常は、更年期に入ると女性ホルモンの低下により、まずは月経不順になってきます。それまで順調だった月経が、45歳を過ぎて不順になってきたら更年期に入ったと考えられます。その後上記症状が出現し生活に支障をきたすような場合は治療が必要ですので我慢なさらずに婦人科を受診されて下さい。治療法には少なくなった女性ホルモンを補うホルモン補充療法や、漢方薬、自律神経調節薬、抗不安薬などによる治療などがあります。当クリニックでは患者様の症状や、他の疾患の合併の有無などを考慮して安全で適切な治療法を選択させていただきます。気になる症状があればお気楽に当クリニックを受診されて下さい。

⑥ 月経前緊張症候群(PMS)

生理開始予定日の約1週間くらい前から様々な症状(腹痛、疲れやすい、眠い、無気力になる、イライラする、怒りっぽくなる、仕事がうまくいかないなど)が出現することがあります。これを月経前緊張症候群といいます。生理前に女性ホルモンが変動することが原因ですので、決して病気があるわけではありませんので安心されてください。この症状は生理が開始すると、通常4日以内には軽快していきます。とはいえ、この症状が強いと日常生活を送るうえで差障りが出てきます。当クリニックでは症状を緩和させるためのその方に最も適した治療法を提案させていただきますので受診されてみて下さい。

⑦ 性病検査

おりものに悪臭がする、色のついたおりものが増えた、陰部にイボのようなものができた、尿を出すときに陰部がしみて痛いなどの症状がある場合、性病の可能性があります。また症状はなくてもセックスパートナーに性病が見つかった場合には性病にかかっている可能性が非常に高くなります。性病はそのままにしておくと、陰部が非常に痛くなったり(ヘルペス)、イボが陰部中に広がったり(コンジローマ)、おなかの中に感染が広がって腹膜炎(下腹部痛、高熱など)をおこしてしまい(クラミジア、淋菌など)命に係わる場合もあります。また腹膜炎は治癒した後も、その後遺症で卵管が狭くなったり、閉塞したりして将来の不妊症につながる可能性もあります。性病予防はもちろん大事ですが、感染してしまった場合は早期の治療が非常に重要になります。少しでも不安なことがある時はいつでも当クリニックを気軽に受診してください。必要なしっかりとした検査を行わせていただき、結果を踏まえて適切な治療を行わせていただきます。

⑧ 避妊相談

当クリニックでは低用量ピルの処方や、子宮内避妊具(IUD)挿入による避妊を行っております。避妊の 希望がある方はいつでもご相談されてください。また予期せぬ性行為による緊急的な避妊を希望される方もピルの処方など行いますので来院されてください。

低用量ピルにおける避妊効果

脳下垂体から卵胞を成熟させて大きくしていく卵胞成熟ホルモン(FSH)と排卵を促し排卵後の卵巣から着床に必要な黄体ホルモンの分泌を促す黄体形成ホルモン(LH)が出ています。卵胞ホルモンや黄体ホルモンなどの女性ホルモンが含まれている低用量ピルを内服すると、脳下垂体から卵巣への指令がストップするため、卵胞成熟や排卵が抑制され避妊効果を認めるようになるわけです。さらに低用量ピルに含まれている卵胞ホルモンは通常の排卵周期のある女性の卵巣で産生されるホルモンよりも量が少ないので、子宮内膜の肥厚を抑え着床しづらくする作用も有ります。

治療期間・回数

治療期間:1シート(28日分)を患者様の避妊希望期間継続
治療回数:回数については副作用等認めなければ制限はなし。1回処方量については処方開始時には1シート毎処方。副作用等を認めなければ希望に応じ2シート以上処方可(最大6シートまで)

費用

種類 内容 金額(税込)
指導料 受胎調節指導料(初診時のみ) 3,465円
調剤料等 調剤料+処方料 530円
薬剤 トリキュラー28(1シート) 2,200円
薬剤 トリキュラー28(2シート) 4,400円
薬剤 トリキュラー28(3シート) 6,600円
薬剤 トリキュラー28(6シート) 13,200円

処方例:
① 初診時にトリキュラー28 1シート購入時の費用は
「受胎調節指導料」+「調剤料+処方料」+「1シートの料金」=3,465円+530円+2,200円=6,195円
② 再診時にトリキュラー28 3シート購入時の費用は
「調剤料+処方料」+「3シートの料金」=530円+6,600円=7,130円

リスク・副作用

① 主な副作用:吐き気・嘔吐・乳房痛・不正出血など→ほとんどの方が飲み続けていくうちにおさまります。
② 血栓症(血管の中に血の固まりが出来、血液の流れが悪くなる病気)
低用量ピルでは様々な工夫でホルモン量を出来るだけ少なくしているので、血栓症の起こる可能性は低くなっています。35歳以上の高齢の方、肥満傾向、喫煙、内科的合併症(糖尿病、高血圧など)はややリスク有り⇒35歳以上で喫煙されている方には当院では処方は行っていません。
また、当院では血栓症のリスクの早期発見の為、半年に1回血栓症のリスクの有無の確認(D-D検査)を行っています。
③ 乳がん、子宮頸癌
ピルを内服していると乳がんや子宮頸癌になる可能性が増加すると言われています。(乳がんについては増加しないという報告も有ります)。しかし、それはごくわずかですので、定期的に検査を受けていれば過度に心配する必要はありません。

緊急避妊薬(アフターピル)

避妊に失敗した時や性被害にあった時に、72時間(3日)以内に緊急避妊薬(アフターピル、緊急避妊ピル)を服用することで、妊娠を防ぐことに役立つ薬です。緊急避妊薬は、性交からできるだけ早く服用することが効果的で、主に排卵を遅らせるなどの作用により妊娠の成立を防ぎます。そのため、緊急避妊薬服用後には避妊効果が続きません。避妊の成功が確認できるまで、効果的な避妊法の使用もしくは性行為を避けることが勧められます。

治療期間・回数

治療期間:性行為から出来るだけ早く、72時間以内に1錠内服
治療回数:1回

費用

種類 内容 金額(税込)
指導料 受胎調節指導料 3,465円
調剤料等 調剤料+処方料 530円
薬剤 レボノルゲストレル錠 5,900円

リスク・副作用

・頭痛、吐き気、嘔吐(稀)、倦怠感、乳房圧痛等

子宮内避妊具(IUD)とは

子宮内避妊具はプラスチック、その他の材料で作られた小さな器具を子宮腔の中に入れて妊娠を防ぐものです。妊娠を防ぐ原理は、受精卵の着床阻害、精子の移送阻害、精子と卵子の受精阻害となります。経口避妊薬と違って毎日服用する事なく、子宮腔に一度挿入すると最高で5年間は避妊効果が持続します。

子宮内避妊器具の種類

1) FD-1
子宮内に挿入することによって、子宮内膜に炎症反応を起こし着床を防ぐ方法です。最初はリング型をしていたため、避妊リングと呼ばれていましたが、現在では魚の骨のような形をしています。交換時期は最長5年です。
2) ノバT
T字型のIUDの軸棒に細い銅線を巻きつけ、銅イオンの作用によってより精子の運動性を抑制することで避妊効果を高めたものをノバといいます。交換時期は最長5年です。
3) ミレーナ
黄体ホルモンが付加されているもの。黄体ホルモンの作用により高い避妊効果が期待できます。交換時期は5年です。
*当院ではFD-1を使用しています。

治療期間・回数

治療期間:挿入後3~5年に1回をめどに入れ替えを行います。
回数:生殖可能年齢(50歳前後)までは患者様のご希望の回数可能

費用

種類 金額(税込)
FD-1挿入 35,000円
FD-1 抜去 12,600円
FD-1入れ替え 45,900円

リスク・副作用

・医療機関に通って挿入、除去の必要がある。
・挿入時に多少の痛みや出血の可能性がある。
・月経の変化、不定期な出血が続く場合がある。
・性感染症の予防はできない。
・出血が多い場合は自然脱落する可能性がある。

⑨ 不育症

妊娠はするのに、何度も流産を繰り返されている方を不育症といいます。通常、初期流産の原因は卵 子や精子の減数分裂時の異常や受精卵の異常などのいわば突然変異によるものが70%以上ですが、何度も繰り返す方には何らかの原因がある可能性があります。その中には、治療可能なものも含まれています。当クリニックでは、それらの方の話をじっくりと聞かせていただき、患者様の希望に応じて必要な検査を行わせていただきます。

⑩ 子宮筋腫・子宮内膜症・卵巣嚢腫

検診や、何らかの婦人科的疾患で婦人科を受診したときに子宮筋腫や子宮内膜症、卵巣嚢腫などの婦 人科の良性疾患が見つかることがあります。子宮筋腫や子宮内膜症は生理痛や生理の量の増加、腫瘍の圧迫による腹痛などの原因になります。卵巣嚢腫は小さいときは症状はありませんが、大きくなると圧迫や、嚢腫茎のねじれによって腹痛の原因になることがあります。これら疾患が見つかった場合は、当クリニックで慎重に定期的な診察を行わせていただき、症状の悪化や、悪性病変の疑いがある時、希望のある場合などはすみやかに手術なども行える病院に紹介させていただきます。